経済安保とAIの相性は 元自衛官のIT企業社長が語る

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編集委員・藤田直央
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アナザーノート 藤田直央編集委員

 こんにちは。新年度の社内引っ越しで大量の書類や本に苦しんだ藤田直央です。今回は最近の日米首脳会談でも焦点になった「経済安全保障」と、人工知能(AI)の関係について、ある企業の取り組みから考えます。私ごときのはるか上を行くAIの情報処理能力をどう生かすかという話です。

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 経済体制が相いれない米ソの冷戦が約30年前に終わった後で中国が台頭し、世界と経済関係を強める一方で米国と対立を深めています。さあどうする、と日本も問われているのが経済安全保障です。

 米国は、半導体のように軍事的にも重要な製品についてサプライチェーン(供給網)を中国から切り離す動きを同盟国に広げようとしています。ただ、「鎖」とか「網」とか呼ばれるだけに世界の企業のつながりは強くかつ複雑で、また各国の中国との間合いも異なり、簡単な話ではありません。

 「まず自分が置かれている環境を知ることです。いったい日本の企業がどことつながっているのか」と話すのは守本正宏さん(55)。AIで企業や行政、医療などを支えるビジネスで成長したFRONTEO(本社・東京)の社長です。

 元は海上自衛隊幹部自衛官。転身して37歳で同社の前身を起こしました。「経済や技術、情報といった非軍事の面で安全保障に貢献したい」という言葉に力がこもります。私が自衛隊を取材する縁で5年前に知り合いました。

「中国との関係、最小化する調達経路も」

 同社がサプライチェーン分析のAI商品を最近開発したとのことで、3月にリモートで取材しました。発想はシンプルです。日本のメーカーに半導体などが供給されるに至る、希少金属などの原料に端を発する加工・取引経路を、各企業の公開情報を読み込んで示すというものです。

 「各企業の業績や特許、持ち…

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