世界の軍事支出、過去最多 コロナ禍でも2兆ドル

ロンドン=金成隆一
[PR]

 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は26日、2020年の世界の軍事支出の推計額が前年比2・6%増の1兆9810億ドル(約213兆7499億円)だったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大と重なったが、統計を始めた1988年以降で過去最高という。

 コロナで世界経済が打撃を受ける中でも増えたことになり、世界の国内総生産(GDP)に占める軍事支出の割合は2・4%と前年の2・2%から上昇した。

 上位は米国、中国、インド、ロシア、英国の順で、5カ国で世界の軍事支出の62%を占めた。米国は前年から4・4%増の推定7780億ドルに達し、世界の39%を占めた。同研究所の分析では、長期的に取り組んできた核兵器の近代化など、米国は研究開発への投資が大きいという。

 2位の中国は推定2520億ドルで、26年連続の増加。前年比では1・9%増だが、2011年比では76%増。同研究所によると、増額の背景には、軍の近代化と拡大計画がある。

 中国以外のアジア太平洋で支出が大きいのは、3位のインド(729億ドル)、9位の日本(491億ドル)、10位の韓国(457億ドル)、12位の豪州(275億ドル)という。(ロンドン=金成隆一)

     ◇

2020年の世界の軍事費上位10カ国

1、米国 7780億ドル

2、中国 2520億ドル※

3、インド 729億ドル

4、ロシア 617億ドル

5、英国 592億ドル

6、サウジアラビア 575億ドル※

7、ドイツ 528億ドル

8、フランス 527億ドル

9、日本 491億ドル

10、韓国 457億ドル

ストックホルム国際平和研究所の資料から作成。※は推定値。