紙であるべき?効果疑問? デジタル教科書に慎重論多数

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伊藤和行
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 小中学校で使うデジタル教科書をめぐり、2024年度の本格導入を求めた有識者会議の中間提言について、文部科学省は26日、パブリックコメント(意見募集)の結果を公表した。計310件の意見の中には、紙に代わる教科書として期待する声もあったが、学習効果の検証が足りないとして拙速に進めないよう求めるなど、本格導入に慎重な意見の方が多かったという。

 紙の教科書の内容をタブレット端末などに取り込んだデジタル教科書は、19年度から使用が可能になり、今年度からは「授業時数の2分の1未満」としてきた制限が撤廃された。

 3月17日に公表された中間提言は、デジタル教科書のメリットに、図や写真を拡大できることや動画や音声の併用で学びを深められることなどを挙げた。24年度以降の導入パターンとして、紙の教科書を全てデジタルに置き換え▽紙とデジタルを併用▽一部の学年や教科でデジタルを主教材に▽教育委員会などが年度ごとに選択▽全教科でデジタルを主教材とし必要に応じて紙を使用、など5例を示した。

 これに対し、寄せられた意見は「教科書は紙であるべきだ。教材ならデジタルでもよい」「デジタル教科書で学習効果が上がる科学的根拠がない。文章を深く読み書きすることがおろそかになる可能性がある」「視力や睡眠、脳への影響が懸念され、慎重に議論すべきだ」など、慎重な声が目立った。教員の負担にふれ、「全教員がデジタル教科書を効果的に使用できるよう時間を十分保障する必要がある」という意見もあった。

 この日あった有識者会議には…

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