ワタミ、被災地に農業テーマパーク開業 津波の浸水地域

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宮脇稜平
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 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市に29日、「ワタミオーガニックランド」が開業する。外食チェーン大手ワタミ(本社・東京)が手がける農業テーマパークで、災害危険区域を集客や雇用に生かす狙いだ。

 ランドは、「奇跡の一本松」が立つ高田松原津波復興祈念公園近くに完成した。7日にあった内覧会には、達増拓也知事も視察に訪れ、案内した戸羽太市長は「たくさんの人でにぎわう様子が頭に浮かぶ」と笑顔を見せた。

 園内には200人規模で食事ができる設備がある。市は復興祈念公園など周辺施設に来た修学旅行生や団体客を取り込み、地域の活性化につなげる考えだ。

東日本大震災の津波で浸水、人住めず

 震災による津波で、市内は1300ヘクタールが浸水。海岸に近いうえ地盤が低く、人の居住に適さないとして、市が買い取った約132ヘクタールについては、ほぼ全域が建築が制限される災害危険区域に指定された。ランドの整備を経ても、今年1月末時点で4割にあたる約52ヘクタールが未利用の状態だ。

 今回ランドができた場所は主に災害危険区域内にあり、市は当初、運動公園を整備する予定だったが、場所の変更に伴い用途が白紙になっていた。

 そのため戸羽市長は、ワタミの渡辺美樹会長に協力を要請。渡辺会長は震災直後に視察に訪れた縁で市の参与を務めており、市内で関連企業がコールセンターや電力会社を設立してきた経緯もあったからだ。

 市は今回、ランドの敷地を5年間無償で貸す契約をワタミと結んだ。ワタミは開業時に20人を雇用する予定で、施設の拡充に伴い従業員を増やしていく。生産から加工、販売までを一貫して行う仕組みを作り上げる思惑もある。

 「ワタミが手を挙げなければ、使われない土地だった」。

 商政課の担当者が言うほど市にとっては期待の事業だが、課題もある。

 ワタミの主力事業である外食…

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