海水で分解されるレジ袋を小中学校に 中津

大畠正吾
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 海の中で分解される素材を使ったレジ袋約4万枚を、大分県中津市のNPO法人「中津まちづくり協議会」が市内の全小中学校31校と会員の事業所に無料で配布した。素材を製造する三菱ケミカル(本社・東京)によると、レジ袋として採用されるのは国内で初めてだという。

 レジ袋の素材はトウモロコシなどの植物を原料に使った樹脂。三菱ケミカルによると、この素材の海洋生分解性を試験したところ、1年間で約90%が微生物によって水と二酸化炭素に分解されたという。

 レジ袋やペットボトルが川から海に流れ込むプラスチックごみは、深刻な環境問題になっている。同社の素材で作ったレジ袋は1年前後でほぼ形がなくなるほか、焼却した場合に排出される二酸化炭素量も通常のレジ袋より3分の1程度減らせるという。ただ、価格が1枚33・7円と、通常のレジ袋に比べて10倍ほどするという課題もある。

 レジ袋の配布は海洋ごみを減らすとともに、環境への関心を高めてもらうのが目的だ。約350の会員事業所に50枚ずつ、小中学生約7千人に3枚ずつが行き渡るように配った。

 このレジ袋は市内の「スーパー細川」と「ゆめタウン中津」も店頭で提供。スーパー細川では18日から1枚10円で販売を始めた。細川唯社長(52)は「このレジ袋を販売することで環境に関心をもってもらい、いま80%台のマイバッグ使用率が9割を超えてくれれば」と期待する。

 20日には中津商工会議所で贈呈式があり、協議会の仲浩理事長(67)が奥塚正典市長に小中学校分約2万3千枚の目録を手渡した。協議会は環境啓発のためのポスターや標語のコンクールを市と共催しており、仲理事長は「こうした活動を通して、いい環境を子どもたちに残してあげたい」と話していた。(大畠正吾)