橋の名は 西宮の橋を調べて15年、調査結果が冊子に

松永和彦
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 兵庫県西宮市内の橋について、その名前から探った由来を紹介する冊子「西宮の橋梁(きょうりょう)」が、市立郷土資料館(川添町)で販売されている。市民ボランティアらでつくる「西宮歴史調査団」が、実際に橋を現地調査した結果を同館の学芸員がまとめた。

 調査団は2006年、資料館の事業として市内の様々な文化財を調べる目的で結成された。橋を調べる班は発足当初から15年をかけ、延べ93人が調査にあたった。

 市内の河川に架かる725の橋に実際に足を伸ばし、名前や設置年などが記された「橋名板」の有無を調べたり、周辺の環境を調べたり。冊子には、うち約320橋について掲載している。資料館の学芸員、早栗(はやぐり)佐知子さん(50)は「橋の名前からは地名や人名のほか、地域の発展などの歴史をたどることができる」と話す。

 西宮市甲陽園山王町にある「簞瓢(たんひょう)橋」。調査結果によると、この橋はかつてあった高級料亭「播半(はりはん)」が架け替えた橋で、播半の商標がひょうたんを逆にした「簞瓢」であることから名がつき、橋の欄干には逆さひょうたんがデザインされているのだという。

 同市山口地区にはかつてあった寺や駅の存在を伝える橋がある。

 「番守寺橋」は、地元の人に聞き取りをしたところ、かつて橋の付近に番守寺という寺があり、そのことから橋の名前が付いたという。また廃線となった国鉄有馬線の有馬口駅のそばには、「駅前橋」という橋があり、駅があったことを示している。

 冊子には、団員が撮影した代表的な橋のカラー写真や解説文が書かれているほか、場所を落とし込んだ地図を掲載している。A5判サイズで136ページ。資料館の窓口で税込み500円。

 資料館では5月30日まで、西宮歴史調査団の15年間の活動を振り返るパネルが展示されている。月曜休館。問い合わせは資料館(0798・33・1298)へ。(松永和彦)