中国領海、当局の権限強化へ 尖閣の緊張高める可能性も

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北京=冨名腰隆
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 中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会が26日に開幕し、領海などでの航行ルールを定めた「海上交通安全法改正案」の審議が始まった。2月に施行した「海警法」に続く海洋関連の法整備となり、安全監督を担う海事局の権限強化を目指す。尖閣諸島周辺でさらなる緊張を招く可能性もある。

 海警局が違法行為を取り締まる法執行機関であるのに対し、交通運輸省の海事局は船舶管理や海洋交通のルールを所管する。1984年施行の海上交通安全法を改正する狙いについて、全人代常務委の王晨副委員長は「海運事業の安全と発展のため」と説明。早ければ最終日の今月29日にも成立する見通しだ。

 国際法は沿岸国の安全を脅かさないことを条件に外国船の領海での航行を認めているが、改正案は原子力船や有害物質を運ぶ船、中国が海上交通に危害を及ぼすと判断した外国船に海事局への報告を義務づけた。海事局に外国船を領海から退去させたり追跡したりする権限も与える。

 中国は92年に定めた領海法で尖閣諸島を自国領土と定めており、周辺の領海も法律の適用範囲となる。ただし、北京の海洋研究者は「釣魚島(尖閣諸島の中国名)周辺をパトロールしているのは海警局で、海事局の巡視船ではない。直ちに変化は生じない」とする。

 今回の法改正では国内船への…

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