EU、アストラゼネカに法的措置へ ワクチン遅延めぐり

新型コロナウイルス

ブリュッセル=青田秀樹
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 欧州連合(EU)は26日、新型コロナウイルスワクチンが契約通りに供給されていないとして、英製薬大手アストラゼネカを相手取って契約の迅速な履行を求める裁判を起こしたと発表した。他社の増産もあってワクチン接種のペースは上がってきているが、同社の供給遅れは大きなブレーキになっていた。

 EUの行政を担う欧州委員会の報道官が記者会見で説明した。EUでは、欧州委が加盟国を代表して製薬会社と契約する形をとっており、同社とは昨年8月に供給契約を結んだ。だが、ワクチンがEUの承認を得た1月時点から供給遅れが明らかになり、6月末までに契約の3分の1程度の約1億回分しか届かない見通しだという。

 EUはこれまで「法的措置より供給確保が大事だ」として同社と協議を続け、EU域外からの輸入も含めて納入を増やすよう要請してきた。それでも、「契約の不履行が続き、信頼しうる供給方針も示されていない」(EU高官)といい、ブリュッセルの裁判所で法的措置をとり速やかな供給を求めると説明している。

 供給遅れが表面化した1月、アストラゼネカは最大限努力するとの規定を守っていると主張し、「英国優先」の姿勢も見せた。同社は26日、「欧州委の決定を残念に思う。我々は契約に沿った対応をとっている。法廷で説明する」などとする声明を出した。(ブリュッセル=青田秀樹)

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