コロナ後の診断例もある全身倦怠続く病 免疫異常を発見

姫野直行
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 国立精神・神経医療研究センターは4月27日、筋痛性脳脊髄(せきずい)炎・慢性疲労症候群(ME/CFS)の患者に共通する免疫異常を発見したと発表した。血液を使った診断につながる可能性があるという。

 免疫を担うリンパ球の一種であるB細胞には、細菌やウイルスを認識するセンサーである「受容体」がある。受容体は多種多様な病原体に対応するため多くの種類があり、人によって種類や構成が違う。同センターの研究グループが、健康な人23人とME/CFSの患者37人のB細胞受容体を調べたところ、患者では6種類の受容体の数が増加していることが分かったという。

 ME/CFSは原因不明だが、発熱やのどの痛み、嘔吐(おうと)、下痢など「風邪症状」をきっかけに発症することが多いため、ウイルスや細菌が免疫に作用することが関係している可能性があるとされる。患者で増加していた受容体の一つは、インフルエンザウイルスやマラリア新型コロナウイルスに感染すると増えやすい受容体だったという。

 研究グループは、血液中のB細胞受容体を調べることで診断に役立つ可能性があるとしている。ただ、臨床現場で実際に診断に使うには、うつ病など似た症状の病気との比較や、簡単な検査法の開発が必要になるとしている。

 同センターの山村隆特任研究部長は「こうしたB細胞をたたけば病気が良くなるんじゃないかという発想もでてくる」と述べた。(姫野直行)