朝日新聞・大久保真紀編集委員、日本記者クラブ賞を受賞

[PR]

 日本記者クラブは27日、2021年度日本記者クラブ賞を朝日新聞の大久保真紀編集委員(57)、共同通信の杉田弘毅特別編集委員兼論説委員(64)に贈ることを決めた。2人同時受賞は14年度以来7年ぶり。今年度は特別賞の受賞はなかった。

 大久保編集委員は1987年入社。中国残留日本人孤児や虐待を受けた子ども、性暴力被害者などの取材を幅広く手がけている。住民ら12人が公選法違反の罪に問われた鹿児島県の志布志(しぶし)事件では、総局デスクとして総局長とともに取材を指揮し、捜査当局による事件の捏造(ねつぞう)を明らかにした。

 今回の受賞では、さまざまな社会的弱者の実態を長期にわたり取材して記事や著作で報じ、児童養護施設にのべ80日間泊まり込むなど現場主義を貫き、信頼関係を築いて当事者の肉声を伝えてきたことが評価された。「取材対象に『限りなく近く、しかし、同化せず』の基本姿勢や粘り強い取材は時代を超えたジャーナリズムの原点で、後進の目標になる業績」とされた。

 大久保編集委員は「現場で出会った方々に教えられ、鍛えられ、いまの私があります。手紙をいただくなど読者のみなさまにも支えられてきました。今後も、真摯(しんし)に愚直にあきらめずに、取材・報道に取り組んでいきたいと思います」と話す。

 杉田特別編集委員兼論説委員は30年以上にわたり、日米や米中、中東などを幅広く取材してきた。米国に重点を置きながら複眼的に事象を捉え、論考は政治、経済、外交に目が配られている、とされた。

 授賞式は5月24日、東京都千代田区日本記者クラブで開かれる。

 受賞記念講演会は6月29日午後5~7時、オンラインで開催。一般の方も参加でき、質疑応答もある。申し込みは前日までに同クラブのホームページにあるフォームから。問い合わせは同クラブ事務局(03・3503・2727)。