第2回抗議で解雇、理解示した裁判官は突然の病欠 物言えぬ国

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フロドナ=喜田尚
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 ポーランド、リトアニア国境に近いベラルーシ北西部フロドナは、川に面した丘の上に13世紀のリトアニア大公国時代からの古城が残る古都だ。カトリック教会が多い中心部の旧市街はポーランドの古い街並みを思わせ、あちこちにロシア帝国の史跡、ソ連時代の建物も残る。

 そのフロドノの郊外で、7500人の労働者をかかえる国営企業「フロドナ・アゾト」の本部前に300~400人が集まって、ルカシェンコ大統領の退陣や政治犯の釈放を要求したのは昨年8月、大統領選の投開票日から5日目のことだった。

 フロドナ・アゾトは窒素化合物をつくる有力企業だが、労働者は職場を放棄してストライキを決行。ヘルメット姿のまま、いっせいに約6キロ離れた市中心部に向かって歩き始めた。

 「みんな参加しよう」と声をそろえながら行進。途中にある企業や住宅からの市民も続々と加わり、目的の広場に着いたときには2千人以上の規模に膨らんでいた。

「退陣せよ」に言葉失った大統領、しかしその後…

 投開票日の夜から、市内では「結果は偽造だ」と抗議する人々に治安部隊が襲いかかり、多数が拘束されていた。この日始まったストライキは、抗議する市民への連帯の表明だった。全国で起こったストライキの中でも、最大規模の労働者が参加したとされる。行進に加わった労働者らは行く先々で拍手で迎えられ、握手攻めにあった。

 勤続15年のウラジーミル・…

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