バイデン氏、200兆円の追加経済対策案 富裕層に増税

ワシントン=青山直篤
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 バイデン米大統領は28日、育児や教育支援などを軸とした総額1・8兆ドル(約200兆円)規模の追加経済対策案を示し、米議会に検討を促す。低所得家庭への給付や幼児・大学教育の計4年間の無償化などを盛り込み、財源1・5兆ドルを富裕層増税でまかなう野心的な内容だ。ただ、野党共和党の激しい抵抗は必至で、実現は容易ではない。

 バイデン氏は28日夜の施政方針演説でもこの案に言及し、空前の財政出動を通じた「大きな政府」への転換を打ち出す。バイデン氏は、3月末に示した2兆ドル超のインフラ投資案とともに経済政策の「2本柱」と位置づける。バイデン氏は「未来のため双方が必須だ」と述べていた。

 ただ、社会保障給付を中心とするこの案には、インフラ投資案以上に共和党の抵抗が強い。米政権高官は「早期の児童支援は1ドルあたり7ドル以上の効果が見込める」とのデータを挙げ「将来の競争力を高める上で最高の投資だ」と強調した。3~4歳の児童教育と2年制の地域大学の無償化のほか、低所得家庭への給付や減税の拡充が柱。子育てや介護のための12週間の有給家族休暇や、児童への食事補助も盛り込んだ。

 富裕層増税で格差是正も目指す。所得税の最高税率を37%から39・6%に引き上げるほか、富裕投資家のキャピタルゲイン(金融資産の値上がり益)に対する税率も、現在の約2倍の39・6%に引き上げる。ただ、こうした増税には共和党が一丸となって反対する見込みで、与党民主党議員が造反する可能性もある。(ワシントン=青山直篤)