ラグビー新リーグ巡り「綱引き」 協会幹部の謝罪の意味

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野村周平
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 2022年1月に始まるラグビーの新リーグ。1~3部のチーム分けや人事を巡って準備が二転三転する中、日本ラグビー協会は新リーグの興行権を「外出し」した。サッカー・Jリーグやバスケットボール・Bリーグのようにリーグの独立性を高め、資金運用などで裁量を与える狙い。日本ラグビー界では初の試みだ。

 一歩前進と言える決断だが、今後の方針を巡って日本協会とチーム側の綱引きが続き、一筋縄ではいきそうにない。

 日本協会は4月1日付で、新リーグの主管権に関する委譲条約を一般社団法人「JRTL」(太田治代表理事)と結んだ。

 主管権とは、試合や大会の興行権のこと。現在のトップリーグ(TL)の興行権は日本協会が持ち、会場の確保や試合運営、チケット販売などを手がけてきた。新リーグでは、2018年に発足したJRTLを作り替えた組織を新たな運営法人とし、それらの権利を引き継ぐ。新リーグに加わる25チームは、すでにJRTLに「会員」として参加。この場合の会員とは、株式会社に置き換えれば株主のことだ。

 JRTLが主管権を持つと、チーム側にホーム試合の興行権が移り、それぞれの事情に応じたスタジアムでのファンサービス強化、地域貢献活動の活性化につながる。

 日本協会からの「外出し」によってリーグ全体のビジネスを一手に引き受けるマーケティング会社も設立される見通しで、新リーグの事業規模が拡大し、顧客情報のデータベース化による様々なサービスの展開などが見込める。

 ただ、いくつかの議論は継続協議となっている。日本協会とチーム側の思惑が一致せず、綱引き状態だ。

 JリーグやBリーグは「ホームクラブは入場料収入の3%を協会に納付しなければならない」と規約に定めている。代表チームの強化や競技普及のため、収入の一部を「協力金」として差し出す仕組み。ちなみに日本サッカー協会は昨年度、コロナ禍のチーム経営難を考慮し、協力金を免除した。

 ラグビー新リーグの場合、日本ラグビー協会は入場料収入の5%を協会に戻すように提案。これにチーム側から反発が出た。

 サッカーやバスケより割高なのはなぜ?

 お金の使い道は?…

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