ネット通販規制、新法成立 罰則なしの努力義務

前田朱莉亜
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 インターネットを介した通販トラブルから消費者を保護するため、アマゾンや楽天といった、売り買いの「場」を提供するデジタルプラットフォーム(DPF)事業者を規制する法案が28日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。1年以内に施行する。

 成立したのは「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」。DPF事業者は規模や業態にかかわらず、出店者と消費者が円滑にやりとりできるようにする▽表示の苦情を受けたら調査をする▽出店者に証明書類を提出させるなどして身元を確認するという三つの努力義務を負う。

 商品の安全性などの表示に著しいうそがあり、かつ出店者にたどり着けない場合などに、消費者庁はDPF事業者に出品の削除を要請できる。購入品をめぐって消費者が一定額以上の損害賠償請求訴訟を起こす際には、事業者に対して出店者の情報開示を求めることもできる。ただし、努力義務に反したり同庁の要請に従ったりしなくても罰則はない。

 当初は各事業者の消費者保護に対する取り組みを公表する義務を負わせ、従わない場合は罰則を盛り込むことも検討していたが、中小も含めてあらゆる規模のDPF事業者が対象になることから見送られた。(前田朱莉亜)