女子も甲子園でプレー 片岡安祐美さん「悲願かなった」

構成・坂名信行
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 第25回全国高校女子硬式野球選手権大会(兵庫県丹波市、全国高校女子硬式野球連盟主催)の決勝が甲子園で開かれる。開催日は今夏の第103回全国高校野球選手権大会準々決勝後の8月22日。この決定を受け、熊本商初の女子選手として高校野球を経験し、現在は茨城ゴールデンゴールズの監督を務める片岡安祐美さん(34)に喜びの声を聞いた。

 「ついにこの時が来た!という思いです。うれしさが一番。でも私が20歳ぐらい若ければなあとうらやましい思いもあります。私だけでなくこれまで野球に携わってきた女子選手、関係者の方々すべての思いがつながって形になったんだと感じています。その昔は女子マネジャーもベンチに入れなかった時代から考えれば、甲子園でプレーできる悲願がかなった瞬間です」と明るい声で電話取材に応じた。

 片岡さんは2002年、熊本商野球部に入部。「テレビで見た甲子園にあこがれました。女子が試合に出場できないことは中学3年生のときに父親から教えてもらいました。おこがましいかもしれませんが私は小、中学校で背番号をもらえなかったことがなかった。高校1年生で背番号がもらえなかったとき、『これがあと2年続くのかあ』とあらためてショックを受けました」と振り返る。

 この02年夏にあった女子の全国選手権大会への出場校は13校。女子野球部がある高校は、全国で一握りだった。片岡さんのように野球をしたい場合、男子に交ざってプレーする選手が多かった。「これからは女子チームでも、甲子園を目標にできる。選手にとってそのことがものすごく大きいと思います。女子が当たり前に野球ができる世の中になって、活躍できる環境が増えてほしいと思います」

 環境面では、苦労話も口にした。「私がゴールデンゴールズに入ってからも、着替えをするにも女子ロッカーや女子トイレがない球場がありました。『1分で着替えてきます』とトイレに入って、チームメートには『今、片岡が入っていまして少しお待ちください』とお願いしたこともあります。いま社会人の女子野球の大会には託児所もありますから」とプレーがよりしやすくなるよう改善を願った。(構成・坂名信行)