何でもすがりたい… 苦境の遊覧船「御船印」に託す誘客

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臼井昭仁
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 寺社を巡って集める「御朱印(ごしゅいん)」ブームにあやかり、全国各地の船会社が運航する船に乗って集める「御船印(ごせんいん)」が登場した。関係者は「コロナ禍で落ち込んでいる利用客を少しでも増やすことにつながれば」と期待している。

 御船印は、各船会社が独自にデザインした印を有料で発行。乗船者は旅の記録として、公式の船印帳(希望小売価格1980円)に貼り付ける。

 一般社団法人「日本旅客船協会」の公認事業で、御船印めぐりプロジェクト事務局(https://gosen-in.jp/別ウインドウで開きます)が実施。4月28日現在、46社が参加している。

 三重県内では鳥羽、志摩各市を発着するフェリーと遊覧船で発行が始まった。鳥羽と伊良湖(愛知県田原市)を約55分で結ぶ伊勢湾フェリー(鳥羽市)は、3隻あるフェリーに合わせ、「鳥羽丸」「伊勢丸」「知多丸」の御船印を作った。1枚各300円。船内での販売に限っているため、3種類のフェリーにそれぞれ乗船する必要がある。25日までの2週間で52枚売れたという。

 2018年度には38万人の利用客がいたが、昨年度はコロナ禍で3分の1以下に落ち込んだ。昨年度は、時間帯割引や地元利用者の割引を実施して誘客に努めた。同社業務部の担当者は「御船印集めが船に乗る楽しみを知るきっかけになってほしい」と話す。

 志摩マリンレジャー鳥羽市)は、英虞湾で運航している賢島エスパーニャクルーズで発行。帆船タイプの遊覧船「エスペランサ」の写真をあしらった御船印で、1枚300円で販売中だ。

 伊勢志摩サミットが開かれた16年度には約16万人の利用客がいたが、昨年度はコロナ禍で6万5千人にまで減った。同社業務部の担当者は「4月以降も低迷している。少しでもお客さんが来てくれることになるのなら何でもすがりたいのが現状です」と話している。(臼井昭仁)

 御朱印のブームから、これま…

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