松山英樹コーチの成功秘話 1日10人レッスンから5年

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渡辺芳枝
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 一般ゴルファーへのレッスンから始まり、コーチ歴わずか5年で「マスターズ王者の指導者」へ。男子ゴルフの松山英樹マスターズ制覇は、コーチの目沢秀憲さん(30)のサクセスストーリーでもあった。帰国し、自主隔離に入った目沢さんにオンラインで話を聞いた。

 グリーン正面から見た優勝の瞬間は、今も思い出すとこみ上げるものがある。

 「あの場にいた人にしか分からない、言葉にできない感情。何の涙か分からないけど、泣きました」

アマ指導で見た「上達する人、しない人」

 日大卒業後に語学留学を経て、米の最前線のゴルフ指導法を学んだ。「こんなに面白い考え方があるのかと衝撃を受けた。選手だった自分が抱えていた悩みを解決する糸口が、シンプルに、深く詰まっていた」。コーチになる決意を固め、日本では数人しかとっていない資格を取得し、帰国。その後の自身の礎の一つに挙げるのは2016年、都内スクールで1日10人を教えていた日々だ。

 「アマチュアの方を指導して、色んなやり方、エラー、症例に出合えたのは大きかった。日本では『このスイングが良くて、これは良くない』と言われることが多いけど、『悪いスイング』なんて、ないんですよね。その人の体の特徴やキャラクターに合ったゴルフが存在する。上達する人としない人、続けられる人と続けられない人を見て、それを肌感覚で知ることができた」

 型を押しつけない指導で、河本結、有村智恵ら女子選手の指導に関わるように。昨年10月に松山を紹介され、1大会に同行した。

 「学生時代に同じ大会に出たけど、松山君は雲の上すぎる存在で、話したこともなかった。でも米の第一線にいる松山君のことは、常に考えていました」。米での指導を志していたため、ずっと松山の試合映像はチェックしていた。

コーチ契約の「怖さ」、振り払った言葉

 今年1月にコーチ契約。松山はスイングコーチをつけないことで知られていただけに、話題になった。

 「怖さはありました。松山君は(自分が指導を)やらなくてもうまいから」

 勇気づけられたのは、米ツア…

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