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青森、5月中旬にはコロナ満床の試算 知事が危機感

新型コロナウイルス

土肥修一
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 青森県は28日、新型コロナウイルスの感染者が今のペースで増えると、5月中旬には入院患者が、県が確保する病床(193床)を上回るとの推計を公表した。専門家は、このままでは医療崩壊のおそれがあると指摘。大型連休は家族だけで過ごし、人の流れや人との接触機会をできるだけ減らすよう呼びかけた。

 この日開かれた県のコロナ対策本部会議で示された推計によると、24日までの2週間の日ごとの感染者の増加率は5・7%。このままのペースが続くと、5月中旬には1週間平均の新規感染者数は1日あたり78人となり、入院患者も県が確保する病床193床が埋まってしまうという。28日時点で、193床のうち71床が使われている。

 県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「県内にもいずれ変異株の波が襲ってくる。このまま感染者が増えると必要な医療提供が難しくなる」と指摘。イベントの自粛や、会食は家族内に限るなどの対策で、大型連休明けの新規感染者を1日10人未満に抑えたいとした。

 会議では、三村申吾知事も現在の感染状況が続くと「まん延防止等重点措置や緊急事態措置を実施しなければならなくなり、県民生活や経済に深刻な影響を及ぼすことになる」と強い危機感を示した。

 学校や多くの会社が休みになる大型連休中は感染拡大を抑える勝負の時とし、基本的な感染対策の徹底や感染リスクの高い場所への外出を避けること、県境をまたぐ往来の慎重な判断を求めた。(土肥修一)

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 県は同日、28人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。青森市内の児童福祉施設で10歳未満から60代の5人の感染が判明。すでに感染がわかっている1人を合わせて計6人となり、県と市は新たなクラスターが発生したとの認識を示した。

 県によると、この施設の利用者、職員の検査はおおむね終わっているという。このほか、クラスターが起きている青森市の青森慈恵会病院の入院患者または職員で新たに9人の感染がわかった。青森市の20代と50代の男女2人、五所川原保健所管内の30代女性は感染経路がわかっていない。

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 県は同日、高齢者向けの新型コロナウイルスワクチンについて、5月10日と17日の週に県内に計169箱が新たに供給されることが決まったと発表した。36市町村に配分される。内訳は八戸市35箱、青森市26箱、弘前市13箱、十和田市9箱、むつ市8箱、東北町6箱、つがる市平川市、平内町、七戸町各5箱など。

 5月10日の週から1瓶で6回接種できる特殊な注射器も配布され、1箱あたり1170回分が打てるようになる。これまでは1瓶5回接種で1箱あたり975回分だった。

5月10日と17日の週に配分される高齢者向けワクチン

八戸市 35箱

青森市 26箱

弘前市 13箱

十和田市 9箱

むつ市 8箱

東北町 6箱

つがる市平川市、平内町、七戸町各5箱

藤崎町、中泊町各4箱

黒石市、五所川原市三沢市、板柳町、鶴田町各3箱

鰺ケ沢町、深浦町、大鰐町、野辺地町、六ケ所村、おいらせ町、三戸町、五戸町、田子町、南部町各2箱

今別町、蓬田村、外ケ浜町、田舎館村、六戸町、横浜町、大間町、階上町、新郷村各1箱

※西目屋村、東通村、風間浦村、佐井村は配分なし

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 青森県むつ市は28日、新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込む飲食店や商店などに、20万円を補助する緊急経済対策を実施することを決めた。この日の臨時市議会で、関連事業費4億6千万円を盛り込んだ一般会計補正予算案が可決された。

 市によると、補助の対象は、感染症対策をとっていると市が認定し、売り上げが前年比で減っている事業所。これらの事業所が追加の感染症対策を行う場合、別途10万円を補助する。

 また、プレミアム付きタクシーチケット(額面5千円)を5月24日から1冊3千円で販売するほか、むつ市の景勝地で「フォトウェディング」をする県内在住のカップル50組に、15万円を補助する。

 宮下宗一郎市長は「国内全域で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症拡大に立ち向かうため、緊急的に実施が必要な事業の経費を計上した」と提案理由を述べた。

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