復興五輪の陰 行き場のない原発ごみ、農家に約3千トン

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池田拓哉
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 「復興五輪」を掲げた東京五輪の聖火は、栃木県内を颯爽(さっそう)と駆け抜けた。だが、「原発事故のごみ」は農家の土地に居座ったままだ。指定廃棄物を取り巻く現状を取材した。

 栃木県那須町の男性(71)方には、10年前に起きた東京電力福島第一原発事故で発生した「ごみ」が今も積まれている。

 縦10メートル、横5メートル、高さ1・8メートル。繁殖させる牛のフンを原料にした約9・6トンの堆肥(たいひ)が黒い遮水シートに覆われている。原発事故で飛散した放射性物質に稲わらが汚染され、それを食べた牛たちが出したフンも汚染した。シートと堆肥の間には土をかぶせてある。

 放射性物質が1キログラムあたり8千ベクレルを超えて付着する「指定廃棄物」として、県から事故直後に保管を要請された。原発事故から2年後、男性は県農業振興事務所の職員に「あと何年ぐらいだろう」と聞いたら、「あと3年ぐらいですから」と言われた。「原発事故から10年経って片付かないとは思いもしなかった。いやな気持ちだよ」

 県内では1万3533トンの…

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