閑散とした空港から旅立つ人たち「直前キャンセル困難」

寺尾佳恵
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 全国で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に緊急事態宣言が出されるなか、29日から大型連休が始まった。例年は多くの利用者でにぎわう大阪(伊丹)空港も、この日の人出はまばらだった。

 弟の結婚式のため、1週間沖縄本島奄美大島に滞在するという大阪市の会社員女性(33)は「ホテルではなくコンドミニアムに滞在する。出歩かず家族でゆっくりしようと思う」。一緒に向かう60代の両親も「結婚式のためにこれまで人と接しないように過ごしてきた」と話した。

 親子3人で札幌市で開かれるロックバンドのライブに行く大阪府島本町の女性(45)は、ギリギリまで悩んで行くことを決めたという。「全国応募して唯一当たったチケット。ライブが中止になればあきらめもつくと思ったが、開催するとわかり、直前のキャンセルも難しかった」。ライブ以外は出歩かず、翌日には大阪に戻るという。

 空港内で韓国料理店を営む呉龍一さん(50)は「昨年8月のオープン以来、かき入れ時ばかり制限がかかり、むちゃくちゃ」と肩を落とす。金曜の夜以降、それまでの2倍に人出は増えたが、「朝から飲む人もいる空港で、お酒が出せないのは痛い」と話した。

 全日空日本航空が23日に発表した大型連休中の国内線の予約率は、いずれも約5割。昨年と比べて全日空は約4割、日本航空は約2割増えたが、8~9割に達する例年の予約率は大きく割り込んでいる。(寺尾佳恵)