月給6万からの逆転劇 「やるか死ぬか」脱サラして渡米

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村上尚史
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 31歳のとき、サラリーマン生活を捨て、野球のためにアメリカへ旅立った。

 「もう一度、バットをきちんと振りたかった」

 それから十数年。大どんでん返しの末、気づくと、大リーグの歴史を動かすかもしれないステージに立っていた。

 三好貴士、42歳。

 職業は、ミネソタ・ツインズ傘下のルーキーリーグの監督だ。大リーグはもちろん、マイナーリーグでも、今、日本人の監督は彼1人しかいない。今季で2年目。結果を出せば、もっと上も見えてくる。大げさではなく、史上初の日本人の大リーグ監督になれる可能性を秘めている。

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 身長170センチの元野手。甲子園とは無縁、プロ野球から声はかからず、大リーグでプレーしたことは一度もない。丸腰で米国に飛び込みながら、なぜはい上がれたのか。

 「平凡のかけ算が、いつか非凡になる。当たり前のことをやり続けられるかが、大事だと思います」

 神奈川県の公立高校を卒業後、野球で飯を食おうと渡米した。野球学校などで技術を磨き、米国でプロテストを受け続けた。25歳のときに、独立リーグの球団と契約。しかし、その後は、クビ、契約の繰り返し。通算の安打数は「片手の指で数えるほど」だった。2005年、27歳で引退。「逃げるように日本に帰った」という後悔が、4年後、英語学校の仕事を辞めて、31歳で再び米国に行く導きとなった。

 09年春、アリゾナ州。約1カ月間のトライアウトに参加した。そこで見せた試合への真摯(しんし)な態度が、現地の関係者の目に留まった。

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