里親に庭へ放り出され カーテンの隙間から見た家族の姿

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浜田知宏
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 「笑いながらじゃないと話せないですよ」

 生後間もなく親元を離れた男性(31)は、そう語り、半生を振り返った。

 自らの出生は戸籍謄本や関係者への聞き取りで調べたという。

 分かったことは、両親は母親が妊娠中に離婚したこと。母親に養育能力が無いと判断されたこと。3歳ごろまで乳児院で育ったこと。

 その後は児童養護施設に移り、小学生になる前に里親家庭に引き取られた。

 施設から里親家庭に移る前、児童相談所の職員から「ここで良いよね?」と聞かれ、「うん」と言ったことを覚えている。「だって今でも後悔しているから」

 里親のことは「家族と思ったことが無い」。里親宅で男性は、常に名字で呼ばれていた。里親には男性と年齢の近い実子がおり、「はっきりと差がつけられていたから」。

 小学校3年生ごろから、男性はトイレと風呂の掃除を任されるようになった。便器が汚れていれば、夜中でもたたき起こされ、「素手で洗え」と言われたという。

 里親の機嫌を損ねると、冬でもパンツ一枚で庭に放り出された。

 窓のカーテンの隙間から談笑…

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