優秀な女性研究者求ム ジェンダー格差の壁、壊す大学

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杉浦奈実
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 大学などアカデミアの世界の女性研究者は少数派で、上のポストにいくほど少なくなる。特に任期付き雇用を繰り返す若手研究者の中には、出産や子育ての「壁」で業績があげられず、大学を辞めざるを得ない人もいる。優秀な女性研究者が壁を乗り越えられるように、大学による支援の動きが広がっている。

国内初の学内学童保育

 名古屋大学は2015年、英オックスフォード大などとともに国内で唯一、国連女性機関から「男女共同参画を推進する10大学」に選ばれた。

 その取り組みの一つが、09年に国内で初めて学内に作った学童保育所だ。

 子どもが保育園のときは延長保育もある。だが小学生になると、学童に預けられる時間は短くなる。「小1の壁」に悩む女性研究者の声がきっかけだった。

 延長保育は午後9時までで、名大の教員による科学教室やスポーツ指導などの催しも人気だという。長期休みだけの利用も含めて1~6年生までの77人が利用登録している。「学会や卒論指導の時期は、延長保育を希望する保護者が多い」。学童保育所の加藤恵子主任指導員は手厚いサービスを、保護者が同所を選ぶ理由のひとつに挙げる。

 21年度には、女性教員の割合を20%にすることを目標に掲げ、各研究科など部局ごとの採用目標を設けた。

 同大の女性教員の割合はここ数年、17・5%ほどで推移している。新たに採用した任期なしの女性教員が退職者より多い場合は大学からの予算を増やし、目標より少なかった場合は減らしている。

 学童を立ち上げ、その後も女…

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