ユーロ圏GDP、2期連続マイナス 米中より回復遅れ

ロンドン=和気真也
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 欧州連合(EU)統計局が4月30日に発表した、ユーロ圏19カ国の2021年1~3月期の実質域内総生産(GDP、速報値)は、前期比で0・6%減だった。年率換算では2・5%減で、前期(2・7%減)に続き2期連続のマイナスとなった。

 欧州は年初から新型コロナウイルスの変異株による感染が各地で猛威を振るい、フランスドイツなどで飲食店やレジャー施設の営業を厳しく制限した。このため、1~3月は個人消費が減退。欧州自動車工業会によると、欧州の1月と2月の乗用車の販売台数は、コロナ禍の影響が少なかった昨年に比べ2割前後減っていた。

 主要経済圏では、米国や中国がワクチン接種とともに経済活動の正常化を進め、プラス成長を示しているのに対し、ユーロ圏経済は回復の遅れが際立つ。

 ただ、最近はワクチン接種のペースが上がり、EUは7月中に域内の成人(18歳以上)の7割への接種完了を目標に掲げた。各国は徐々に制限を緩める方針で、経済活動が正常化に向かうとの期待から、29日に発表した3月の景況感指数は大幅に改善した。夏場に向けて、旅行産業の比重が大きいイタリアギリシャなど南欧で、どこまで経済を再開できるかが注目されている。(ロンドン=和気真也)