トップ、日本人より異分子を 三菱ケミカルHD小林会長

会員記事

編集委員・堀篭俊材
[PR]

 コロナ危機や脱炭素社会など難局に直面するなか、国内化学最大手、三菱ケミカルホールディングス(HD)は経営のかじとりを外国人に託しました。小林喜光会長(74)は「グローバル企業のトップは日本人である必要はない」と語ります。伝統的な日本企業になぜ外国人社長なのでしょうか。意識改革を訴える小林会長にその真意をたずねました。

 ――ベルギー出身のジョンマーク・ギルソン氏(57)が4月1日に新しい最高経営責任者(CEO)に就任しました。なぜいま外国人のトップを選んだのでしょうか。

 「これからの時代は個人の創造性をひきださないと組織が強くなれない。戦後の日本は、大量生産、大量消費でひたすらコストを下げることで成功したが、長い間新陳代謝が起きずにガラパゴス化してしまった。これからは、いろいろな世界観を持った人たちから多様なものをひきださないとやっていけない。そのためにも象徴的に外国人や女性をもっと登用する必要がある」

「ヘビ」になる可能性を期待

 ――このままでは、日本の社会が忍び寄る危機に対応が遅れる「ゆでガエル」になってしまうというのが小林さんの持論です。

 「日本社会のデジタル化が課題なのはいうまでもないが、コロナ禍で世界経済にリセッション(景気後退)が起きても、二酸化炭素(CO2)の排出量はそれほど減らなかった。この現実のなかで日本はカーボンニュートラルをどう実現するのか。また、日本企業はこれまで株主、顧客、従業員に配慮した『三方よし』の下で、必ずしも資本効率のいい経営ができていなかった。日本はもうちょっともうけることをしっかりやらないといけない。株主中心の欧米型経営と日本型経営の間のどこかに最適点があるはずだ。そこに気づかせるためには、外から異分子を入れる必要がある。ギルソンCEOは、ゆでガエルの目を覚ますヘビになる可能性があるし、それを期待している」

 ――どのようなかじとりを期…

この記事は会員記事会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。

【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら