インドの日系メーカー、生産停止相次ぐ 酸素不足で

ニューデリー=奈良部健
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 新型コロナウイルスの感染が急拡大するインドで、生産を一時停止する日本の自動車メーカーなどが相次いでいる。従業員の安全を確保するほか、インドでは新型コロナ患者用の医療用酸素が不足しているため、部品の製造工程で使われる酸素を医療用に回すためだとしている。

 インド乗用車市場の最大手スズキは、インド国内の3工場について5月1日から9日に生産を一時停止する。インド政府が工業用酸素を医療用に回す指示を出していることから、溶接などで酸素を使う部品メーカーからの調達に懸念が出ていた。スズキの子会社マルチ・スズキは「現在のような状況では、すべての酸素は人命のために使われるべきだ」としている。

 ホンダも1日から15日まで、インド国内の全4工場での二輪生産を停止。トヨタ自動車も4月26日から5月14日までの稼働停止を発表している。いずれも定期的に行う工場の「メンテナンス」を前倒しするとしている。パナソニックは4月27日から5月3日まで、従業員の安全を理由に冷蔵庫やエアコンをつくる工場を停止している。

 インドでは、1日当たりの感染者数が38万人に増えており、各地で外出が制限されている。酸素や病床が足りず、医療も危機的な状況にある。(ニューデリー=奈良部健)