琵琶湖の「ボートの聖地」リニューアル 屋上デッキ新設

安藤仙一朗
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 滋賀県琵琶湖漕艇(そうてい)場(大津市玉野浦)が今春、2年間の工事を終えてリニューアルされた。建物は身体障害者も利用しやすいように設計され、大会の観戦を楽しむデッキもできた。漕艇場の関係者は、県内の湖上スポーツのさらなる普及に期待を寄せている。

 漕艇場は1971年、琵琶湖と瀬田川の境界に開設された。県内では唯一、日本ボート協会公認の1千メートルレーンを持つ。関西を代表するボート・カヌーの専用コースだ。毎年5月初旬の朝日レガッタ(昨年と今年はコロナ禍で中止)のほか、国体や全国高校総体も開かれてきた。

 朝日レガッタでは、4年前にパラローイング(障害者ボート)の種目が新設された。障害者の利用も増えてきたが、以前の漕艇場は段差が多く、不便だった。建物も老朽化し、トイレやシャワーは清潔感がなかった。

 そこで、2019年3月から改装工事を開始。湖上のコース改修も含め、総工費約10億円をかけ、今年3月に生まれ変わった。

 場内の段差を少なくし、エレベーターを設置した。屋上には眺めの良いデッキを作った。湖上のレースが無料の特等席で楽しめる。さらに、約90平方メートルのトレーニング室もできた。ボートこぎを練習するマシンを4台設置。横が全面鏡張りになっていて、自分のフォームを確認できるようになった。

 評判は上々だ。高校時代から利用し、女性のボートクラブ代表を務める青木起世子さん(64)は「更衣室やシャワーもきれいになり、とてもうれしい」。障害者のボートクラブ「琵琶湖ローイングクラブ」の小原隆史代表(52)は「車いすでも出入りがしやすくなった」と話す。

 漕艇場は、初心者向けの練習用4人乗りボート12艇、転覆しにくいカヌー6艇などを保有している。冬季を除いて、大人(大学生以上)は1500円で2時間の体験教室も受け付けている。

 場長の安藤清代(きよ)さんは「ボートやカヌーは子どもから高齢者まで気軽に楽しめる競技。新しくなった漕艇場にぜひ体験しに来てほしい」と呼びかけている。(安藤仙一朗)

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 滋賀県琵琶湖漕艇場の愛称が、この春から「関西みらいローイングセンター」になった。

 関西みらい銀行(大阪市)が、施設を命名する権利(ネーミングライツ)を取得した。契約は2026年3月までの5年間で、金額は年間180万円。県立のスポーツ施設では、ネーミングライツ導入は6件目。