「長崎の鐘」の永井隆博士没後70年、遺志継ぐ動き

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榎本瑞希 榊原織和
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 長崎の原爆で重傷を負いながら救護活動に身を捧げ、「長崎の鐘」などの著書で原爆被害と戦争の愚かさを訴えた医師、永井隆博士が亡くなって5月1日で70年を迎える。博士の遺志を継ごうと、遺族やゆかりの医師らが絶版となった「長崎の鐘」の英語版の復刻を目指している。博士が小学生時代を過ごした島根県雲南市では4月、記念館が新装された。

 永井博士は爆心地から約700メートルしか離れていない長崎医科大付属病院で被爆した。「長崎の鐘」は、原爆で医療体制が壊滅した中で負傷者の救護にあたった様子を克明に記し、家族や友人を一瞬で失った絶望から立ち上がろうともがく人々の姿を描いた。

 博士の孫で長崎市永井隆記念館館長の永井徳三郎さん(55)によると、「長崎の鐘」は英語など9カ国語に翻訳された。だが1984年に出た英語版は10年ほど前に絶版となり、米通販サイト・アマゾンでは中古品で1万円近い価格がついていた。来館した外国人客から「英語で読みたい」と要望されても応えられなかった。

 そこで徳三郎さんら、ゆかり…

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