漫画村事件「犯罪収益」が焦点 「運営役」6月2日判決

布田一樹
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 海賊版サイト「漫画村」の運営者とされ、著作権法違反(公衆送信権の侵害など)と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)の罪に問われた住所不定、無職星野路実(ろみ)被告(29)への判決が、福岡地裁で6月2日に言い渡される。福岡県警によると、海賊版サイトの摘発で組織犯罪処罰法違反罪に問われるのは全国初とみられ、サイトの広告収入が「犯罪収益」と認められるかが焦点となる。

 起訴状によると、星野被告は2017年5月、人気漫画「キングダム」516話と「ワンピース」866話の画像ファイルを漫画村のサーバーに保存し、誰でも見られるようにしたとされる。また16年12月~17年11月、漫画村で得た広告収入など計約6千万円を広告を出した企業から海外口座などに送金させ、犯罪収益を隠したなどとしている。

 検察側は、漫画村の広告は閲覧者がクリックした回数などに応じて広告費が発生する「アフィリエイト(成功報酬型)」と指摘し、「無料で漫画を閲覧させることで、より多くのユーザーに広告をクリックさせ、報酬を得ようとした」と主張。共犯者にサイト更新を指示するなど主体的に漫画村を運営したとし、懲役4年6カ月、罰金1千万円、追徴金約6257万円を求刑した。

 弁護側は、画像ファイルをサーバーに保存したとする証拠は不十分で、著作権法違反罪は成立しないと反論。広告収入も画像の掲載で生じたものではないとし、「犯罪収益にあたらない」と無罪を訴えている。

 漫画村をめぐっては、指示役や実行役の男女3人が著作権法違反罪で有罪判決を受け、確定している。(布田一樹)