かかりつけ医に事前確認が必要? ワクチン予診票で混乱
新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける際、厚生労働省が作成した予診票に、接種の可否について、かかりつけ医に事前に確認したかを尋ねる項目があり、医師への問い合わせが相次いだり、接種会場で混乱が起きたりした。厚労省は項目がなくても安全に接種できるとして削除を決め、5月28日付で自治体に連絡した。
混乱を招いたのは、現在かかっている病気や治療の内容とともに、「その病気を診てもらっている医師に今日の予防接種を受けてよいと言われましたか」と問う項目。接種の可否は会場で予診を担当する医師が判断するが、その材料とするための項目だった。予診票は自治体が接種対象者らに配布している。
かかりつけ医への事前相談について、厚労省は「望ましい」としながらも「必須ではない」とする。だが、予診票にそうした記述はなく、接種を受ける人から問い合わせが続いた医療機関から対応を求める声が出ていた。またこの項目に記載がなかったり「いいえ」だったりする場合、接種会場で医師が判断するのに時間がかかるケースもあったという。
予診票には、接種に注意が必要な病気や薬の服用の有無を尋ねる項目もある。接種の実績が増える一方で、基礎疾患や薬の服用のために接種できなかったり、接種後に特別な処置が必要となったりするケースは限られることなどから、厚労省は予診で接種の可否は判断できるとして、項目の削除を決定した。項目が入った古い予診票も接種会場で使えるという。(下司佳代子)
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