フィンランドのDX、政府が強調する「信頼」と「謙虚」

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藤えりか
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 フィンランドのデジタル化について同国政府にも取材する中で、何度も浮かび上がったキーワードが「信頼」と「謙虚」だ。デジタル社会の実現とどんな関係があるのか。5月21日に開いたオンライン記者サロン「欧州で最もデジタル化した国フィンランドの秘密」で、その大切さについて詳しく取り上げた。

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 欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会が毎年発表する「デジタル経済社会指数」(DESI)によると、加盟国と英国の計28カ国中、フィンランドは2年連続で1位。かつて携帯端末で世界最大手だったノキアがもたらした豊富なデジタル人材など民間の力が大きな推進力となっている。同時に、公共サービスについても年々スコアを上げている。

 同国で公共サービスのデジタル化を担う財務省のマリア・ニッキラ行政ICT化推進部情報管理シニアアドバイザーに事前にインタビューし、動画で紹介した。

 ニッキラさんは「最大の要因は『信頼』。国民は政府を信頼しています。人々はサービスを使いたがり、安全で信頼に足るものだと信じています。それらが大事な要素になっています」と語った。

 政府の立場の発言とはいえ、ここまで言い切れるのは、一定の共通認識があるということだろう。5月27日に在日フィンランド大使館で開かれたセミナーでも、オンラインで登壇した政府の人たちが異口同音に「信頼」を口にした。その一人、国税庁の電子サービス担当幹部は「フィンランド人の約90%が税務行政を信頼し、約80%が喜んで納税している」という調査を紹介。日本の政府関係者も出席した会場で、感嘆の声が上がった。

 記者サロンの当日、ゲストとして出演した、フィンランド発のITコンサルティング企業「リアクタージャパン」でソフトウェアエンジニアとして働くラウラ・タルキアイネンさんに、民間の立場でどう考えるかを尋ねると、こう答えてくれた。

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