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ステージ4なら五輪開催「困難」 分科会有志、検討も

新型コロナウイルス

市野塊、枝松佑樹
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 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の専門家の間で、東京五輪パラリンピックについて、東京都内の感染状況が「ステージ4(感染爆発)」相当の状態が続けば、開催は困難との意見が相次いでいる。意見は、五輪開催のリスク評価をまとめた上で、分科会の有志による見解として公表することも検討している。

 分科会の複数のメンバーが朝日新聞の取材に答えたところでは、17人いる正規メンバーのうち、感染症や経済の専門家の多くは、ステージ4で開催が困難との意見で一致しているという。ただ、大会組織委員会にも別に専門家がおり、社会的な影響も大きいため、打ち出し方を慎重に検討している。表明時期については、組織委が6月中に観客の有無を決める前が望ましいとの意見が出ている。

 メンバーによると、五輪開催で全国の人の動きが活発になり、感染状況が悪化することを懸念。開催時に東京都が、緊急事態宣言を出す目安となるステージ4であれば、感染者が増加して医療体制の逼迫(ひっぱく)が深刻化し、国民への医療提供に支障が出ると評価。そのため、「開催は難しい」との認識を共有しているという。

 ステージ3(感染急増)で開催すれば、期間中か終了後に感染が拡大する恐れがあると評価。開催するとしても、無観客や大会の規模を縮小するなどの工夫が必要だとの認識だ。

 開催によって、ウイルスを国外に広げかねないことへの日本の責任についても指摘している。

 分科会は、新規感染者数や病床の使用率などの指標によって感染状況を4段階のステージで評価し、対策の強さなどを決めてきた。

 メンバーの一人は取材に対し、「政府に、ステージごとの精緻(せいち)なリスク評価をしてもらいたい」と語った。

 分科会の尾身茂会長は28日の衆院厚生労働委員会立憲民主党山井和則氏の質問に対して、五輪開催の可否について政府からは「今のところ意見を求められたことはない」としつつ、「どういう方法がいいのか聞かれれば、それは答えることができると思う」と話していた。(市野塊、枝松佑樹)

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