入国後の待機者、1日300人が応答せず 粗い水際対策

有料会員記事新型コロナウイルス

枝松佑樹 下司佳代子 佐藤達弥
[PR]

 新型コロナウイルスの変異株が猛威をふるうなか、国内に入れないための「水際対策」が改めて問われている。外国人の入国停止に複数回の検査、宿泊施設や自宅での待機……と網は幾重にも張り巡らされているが、現場ではその目の粗さがあらわになっていた。

空港検疫「100%でない」

 5月下旬、閑散とした成田空港に、中国・上海からの百数十人が降り立った。到着ゲートを出るとまず、出国前72時間以内に受けたコロナ検査の陰性証明書などを提出し、チェックを受けた。

 続いて、レモンや梅干しの写真が貼られた幅約1メートルの個別ブースに入り、漏斗に唾液(だえき)をはき出した。コロナへの感染を調べる「抗原定量検査」だ。防護服を着た検疫官から「泡が多いです」「唾液が赤い。ワイン、飲みましたか」とやり直しをお願いされる人もいる。泡が多いと検体を分離しづらい。検査前30分以内に飲食していると正しい結果が出づらくなるという。

 検査結果を待つ間、係員から「ここに番号の入力を」「まだ登録ボタンは押さないで」などとアプリの使い方の説明を受ける。2週間の待機期間には、このアプリを介して健康状態や位置情報を報告する。アプリは4種類。「訳が分からない……」。高齢の一人は、頭をかいた。

 結果が出るまで1~2時間。変異株の流行地域に指定されていない中国からの場合、陰性なら公共交通機関を使わず各自で待機場所の自宅やホテルへ移る。陽性なら隔離され、症状があれば病院に行くこともある。

 空港検疫は、国内へのウイルス流入を阻止する最初の関門だ。出国前検査の精度に差があることや、検査後に感染する可能性も否定できないため、陰性証明書を持っていても検疫で陽性になることがある。これまで検疫で陽性が確認されたのは約3千人に上る。

 ただ、感染していても、ウイ…

この記事は有料会員記事です。残り2248文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]