混迷ミャンマーに二つの「政府」 クーデター3カ月

有料会員記事

バンコク=福山亜希
[PR]

 軍事クーデターから1日で3カ月になるミャンマーにはいま、二つの「政府」がある。権力を握った国軍によるものと、国軍の支配を拒んで民主派が樹立を宣言した「統一政府」だ。武力弾圧を続ける国軍に対抗すべく、民主派は人口の約3割を占める少数民族に共闘を呼びかけているが、混迷からの出口は見えない。市民生活は悪化の一途をたどっている。

 「統一政府はミャンマーの市民と民主勢力を代表している」「統一政府の意見を聞くべきだ」。統一政府のマンウィンカインタン首相は4月27日、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の結果に関する声明でこう訴えかけた。

 統一政府は16日、アウンサンスーチー氏の支持派が樹立を宣言。2月1日のクーデターで拘束されたスーチー氏とウィンミン氏がそれぞれ国家顧問と大統領に留任するとし、副大統領や首相には少数民族が就いた。この布陣には、少数民族も包含した統一政府こそが「正当な政府」だとの主張が込められている。

 視線は、自治を求めて国軍と内戦を続けてきた少数民族武装勢力にも向いており、すでに働きかけを始めている。ともに「連邦軍」を組織し、圧倒的な軍事力を持つ国軍に対抗しようという声もある。

 国軍側は統一政府の動きをつぶそうと、閣僚らを大逆罪で指名手配。ASEAN首脳らが求めた暴力停止や特使の受け入れには動かず、抗議活動への弾圧を続ける構えだ。現地の人権団体の調べでは、クーデター後の市民の犠牲は750人を超える。二つの「政府」の主張は交わることなく、混迷が続いている。

暮らし厳しさ増す中、抵抗続ける

 市民の暮らしは厳しさを増し…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。