生活保護不正受給、自費でも80万円 「執拗な要求」

上田雅文
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 さいたま市の40代男性職員が生活保護費受給者1人に1271万円を不正に支出していた問題で、市は30日、この職員が自費でも80万円近くを受給者に渡していたと説明していることを明らかにした。市は問題を検証する第三者委員会を早ければ7月にも設置する。

 市の調査に対し、職員は大宮区の福祉担当をしていた2017年4月以降、生活保護費のうち小規模な事業を営むのに必要な資金「生業費」について、受給者から相談を受けたという。「支給できないと伝えたが、執拗(しつよう)な要求に抵抗できなかった」といい、18年秋から20年3月まで、自費で1回4万円、多いときは月3回、渡したという。

受給者「全てを受け取ったわけでない」

 職員はこの間の19年4月に桜区の福祉担当へ異動していたが、要求が続いたという。受給者が20年3月ごろ、桜区に転居し、なおも要求があったことから「公金による不正支出を行った」と話しているという。

 一方、受給者は不正分もあわせて「すべてを受け取ったわけでない」などと話しているという。市の返還請求に応じていないという。

 市の特別監査では、幹部職員の決済なく手続きが行われたり本来必要な記録がなかったり、不適切な事務が判明しており、第三者委では組織的な問題についても検証する。(上田雅文)