ネット上に英首相の携帯番号 15年間、閲覧できる状態

ロンドン=和気真也
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 ジョンソン英首相の個人の携帯電話番号が、古い資料に記載されたままネット上で閲覧可能な状態にあったことが、英国で物議をかもしている。一国の首相にダイレクトに通じる番号が公開されていた珍事で、「国のリスク管理上、問題だ」との批判が出ている。

 問題になったのは2006年にシンクタンクが出した広報文。当時は野党議員だったジョンソン氏の携帯番号が、問い合わせ先の一つに書かれていた。広報文はネット上で15年間、掲載されたままだった模様で、英メディアによると首相は同じ番号を私用で使い続けているとみられる。

 野党議員らは「不当なロビー活動や脅迫に遭うリスクがある」と首相の管理不足を批判。英BBCはセキュリティー専門家の言葉で「誰だって携帯番号は維持したいが、首相は自由を制限されるもの」とし、番号変更は「安全保障の基本だ」と指摘した。犯罪集団や敵対国家に番号が知られれば、どう悪用されるかわからないためだ。

 4月上旬には、ジョンソン氏が昨春、コロナ禍対応をめぐり英家電大手ダイソンの創業者とメッセージアプリで交わしたやりとりが流出した。ダイソン氏から税金に絡む便宜を依頼されたようにもとれる内容が問題となり、「首相の番号を知り、税優遇を直接お願いできる人がいるのはおかしい」(労働党のスターマー党首)と非難の声が上がっていた。(ロンドン=和気真也)