コロナ下、演奏録画で審査 飯塚新人音楽コン予選始まる

新型コロナウイルス

徳山徹
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 第40回飯塚新人音楽コンクール(飯塚文化連盟、朝日新聞社など主催)の予選が3日、福岡県飯塚市のイイヅカコスモスコモンで始まった。今回は新型コロナウイルス感染対策のため無観客で、録画映像による審査となった。

 この日はピアノ部門の34人の審査があった。最大約580人を収容できるホールの大型スクリーンに、応募者が演奏を録画して提出したDVDの映像が映し出され、互いに離れて座った5人の審査員が真剣に見入った。

 4日はピアノ部門11人と声楽部門21人、5日は声楽部門35人の審査がある。

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 1982年に始まったコンクールは市民がボランティアとして運営を支えてきた。受け付けをしたり控室や舞台袖に誘導したりと、例年は延べ約250人が携わるが、コロナ禍で昨年はコンクールが中止に。今年もボランティアを募集しなかった。文連の紙野美寿江会長は「コロナの状況次第ではあるが、来年はぜひまた手伝ってもらえたらうれしい」と話す。

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 小学生のころからのあこがれだった飯塚新人音楽コンクールに、橋本皐(さつき)さん(19)=福岡県太宰府市=は今回、初めて出場した。

 母親もピアノ教室を運営していた。記憶にあるのは2~3歳のころに初めて触れた自宅のピアノ。楽しみながら演奏を覚え、やがて週に1回のレッスンを受けるようになった。「楽しかった。特に演奏の場で自分の思いが聴いている人に届いたと感じたときは『やってきてよかった』と思う」

 だが、今回の予選はDVDによる録画映像の審査。好きな曲、ブラームスのピアノソナタ第3番を選んだが、「熱量というかオーラというか、表現したかったものがDVDできちんと伝わるかどうか」。不安を抱えながらも、精いっぱいの演奏を収録した。

 通っている短大音楽科は来年卒業予定だ。専攻科に進むことを考えているが、いつかはドイツに音楽留学したい。手が届かないほど遠い場所にあったはずのこのコンクールにも今回、出場した。「つらいこともあったけど、あきらめないことの大切さを知った」と話した。(徳山徹)

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