「人の10倍努力する」 宮原知子が探す最後のピース

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坂上武司
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 この春、宮原知子(23)=木下グループ=は関大を卒業した。中等部、高等部を含めると、11年にわたる関大ライフ。関大文学部では英米文学英語学を専修し、卒業論文を書いた。

 「イギリス文学をメインに三つの小説を読んで、小説の中の視点と、その視点が与える影響について論文を書きました」

 論文にスケートから得た発想はあったのだろうか?

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 「まったく関係ないですね。作品を読み解いてテーマを考えたりする部分では、スケートに通じる部分はあると思いますが……」

 「先生から勉強とスケートをよく頑張ったと言っていただきました。自分的には、どうしてもスケート寄りになってしまって、授業になかなか行ける回数が少なかったので、もうちょっと頑張れたらという気持ちもありました。でも、そういう言葉をいただいて自信を持つことができました」

 言葉を選びながら、はにかみながら――。宮原に取材でしっかりと話を聞くのは彼女が13歳だった時だから、約10年ぶり。あの頃は幼かったけど、まじめで、オフアイスではおっとり。変わらないな、と思った。

 19位に終わった、今年3月の世界選手権(スウェーデン・ストックホルム)について、聞いてみた。ジャンプに苦しみ、試合直後の会見では「技術的には話にならない内容だった」と言っていたが――。

 「収穫としては、試合の時に自分がどういう気持ちになっているかや、どういう体の状態で臨めているか、といった自己観察みたいなことは冷静にできたと思う。やっぱり自分にもっと自信を持つことと、技術的にいつでも跳べるようにジャンプを見直してやっていくことだと思っています」

 最高銀メダルまで獲得したことのある5度目の世界選手権。過去最低の順位を味わいながらも、何かをつかんだ自覚もあるという。

 「もうひとつ、何かが最後のパズルのピースがはまれば、いい形に戻れるんじゃないか、という手応えを感じられました。でも、その最後のピースがなかなか見つけられなくて……」

 宮原が言う「最後のピース」…

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