自立支援事業で10年、不適切処理 社協職員を懲戒処分

安斎耕一
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 長崎県の新上五島町社会福祉協議会(町社協)の日常生活自立支援事業で、約10年間にわたり、利用者との契約・解約手続きを怠るなど不適切な処理が複数あったことが確認された。町社協は担当の男性専門員を4月14日付で出勤停止10日の懲戒処分にし、専門員は同30日付で依願退職したという。町社協が同日発表した。

 日常生活自立支援事業は、認知症高齢者など判断力が不十分な人から預金通帳や印鑑を預かり、本人に代わって必要な生活費を引き出すなど、日常的な金銭管理を手助けする事業。町社協が長崎県社会福祉協議会(県社協)から委託を受けて実施している。

 町社協などによると、男性専門員は2007年秋からこの事業を1人で担当。10~20年に利用した25人に対し、通帳や印鑑を預かった際の預り書などを作成・保管せず、定期的な利用者状況評価もほぼ実施していなかった。

 さらに、事業の支援範囲を超える高額の引き出し依頼に応じていたほか、25人のうち10人の新規契約報告や、亡くなって解約となった9人の届け出を県社協にしていなかった。人数を県社協に虚偽報告していたため、委託金の不当請求に当たるという。

 県社協の訪問調査で不正が発覚した。町社協は管理監督責任を問い、管理職の男性3人を4月30日付で減給や譴責(けんせき)処分とした。県社協は同日、第三者委員会を設置。調査を進め、今夏をめどに結論を出す方針。(安斎耕一)