廃校に眠るお宝美術品 勝海舟の揮毫など集めて展示

平賀拓史
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 少子化を受け、小中学校の大規模な統廃合があった栃木県那須町の那須歴史探訪館(同町芦野)で、廃校になった学校が所蔵していた美術品や歴史資料を集めた企画展が開かれている。6月13日まで。

 那須町の15歳未満の人口は、1980年には約6千人だったが、昨年は3分の1の約2100人。2013年から始まった統廃合で、13小学校は6校に、4中学校は2校になった。

 企画展では、散逸や廃棄を免れた美術品や資料など55点を展示する。目を引くのは、勝海舟(1823~1899)が揮毫(きごう)し、芦野尋常小(のちの旧芦野小)に寄せたとされる「志在千里」の額。旧芦野小の校舎は2017年から使われていないが、作品は校内に残ったままだったため、同館が引き取ったという。

 企画した作間亮哉学芸員は「戦前や昭和期の学校は地域との関わりが強く、地元の文化や芸術が集まる場所だった」と解説する。作間さんによると、人口減少や学校統廃合が進むにつれ、資料や美術品の継続的な保管が難しくなったという。

 企画展では、廃校になった学校の在りし日の写真アルバムも展示。作間さんは「さりげない写真でも、今は見られない光景を伝える貴重な資料。地元の歴史や文化を見直すきっかけになれば」。午前9時~午後5時、5月6日と毎週月曜休館。観覧料200円。問い合わせは同館(0287・74・7007)へ。(平賀拓史)