スペイン首都の州議選で与党大敗 コロナへの不満が直撃

パリ=疋田多揚
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 コロナ禍の政府対応が最大の争点となったスペイン・マドリード州議選(定数136)が4日、投開票され、国政与党の社会労働党中道左派)が24議席(改選前37)と大敗した。同州で1万5千人もの犠牲者を生んだ政府への不信感や規制への不満の受け皿となった国政野党の国民党(中道右派)が65議席(同30)と倍増させた。

 首都マドリードを抱える同州議選は各党が国政選並みに力を入れており、少数与党の政権運営を強いられるサンチェス首相(社会労働党)には大きな打撃となりそうだ。

 投票率は76・3%と、前回から12ポイント上昇し、有権者の高い関心を示した。

 地元紙によると、国民党のカサド党首は4日、「マドリードは(サンチェス首相に)不信任を突きつけた」と勝利宣言した。同州では、国政においては野党の国民党が他党と連立して州行政を担っていた。

 国民党のアユソ・マドリード州首相は、外出や店舗の営業規制を最小限に抑える「自由」を選挙戦のスローガンに掲げた。他州より緩い規制で飲食店の営業を午後11時まで認めてきた「実績」を誇り、観光業界を中心に幅広い支持を得た。警戒事態の解除を訴えた右翼政党VOXも1増の13議席を確保するなど、規制に対する市民の不満が表れた格好だ。

 スペインではこれまで7万8千人がコロナに感染して亡くなっており、そのうちマドリード州が最も多い1万5千人を占める。昨年3月にはマスクや防護具が不足したほか、介護施設の集団感染が相次ぐなど、火葬場が受け入れを一時停止するほどの混乱を経験。サンチェス首相は警戒事態宣言を出すのが遅れたなどと、批判を受けていた。(パリ=疋田多揚)