心にある愛は冷めません #コロナを生きる言葉集

新型コロナウイルス

サンパウロ=岡田玄
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 私たちの心にある愛は冷めません。(ブラジル・リオデジャネイロの看護師リジアネ・メロさん)

#コロナを生きる言葉集

 毎日数万人規模の感染拡大が続く南米ブラジル。リオデジャネイロの看護師リジアネ・メロさん(37)は昨年4月、新型コロナに感染した集中治療室の患者に、あるケアを始めた。

 意識を失い、気管挿管されて手足の冷たくなった女性がいた。まだ意識があったとき、女性が「手を握って」と言っていたことを思い出した。お湯を入れた医療用手袋で、女性の手を包み込んだ。柔らかく温かい手袋は、まるで本物の手で握られているような感覚を与えた。たとえ意識がなくても、きっと癒やしになっていると信じる。

 このケアを看護師たちの使うSNSグループで紹介すると、他の看護師たちも実践。サンパウロ州の看護師が撮影した写真は「神の手」と名付けられて拡散。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「言葉にならない感銘を受けている」とコメントを付けて、リツイートした。

 ブラジルでは、集中治療室のベッドや薬が足りず、亡くなる人が絶えない。毎日3千人近くが亡くなる日々が続き、4月29日には累計の死者数は40万人を超えた。

 ブラジル医療従事者たちにとって、休むことのできない日々が続く。

 「戦場のようだ」と語るメロさんも疲れ、感染の恐怖で泣きながら帰ったこともあったという。だが、看護師として、献身的な努力を止めるつもりはない。神が与えてくれた、幸せな職業だと信じている。「私たちの心にある愛は冷めません。だから、みなさんは予防をしてください」(サンパウロ=岡田玄)

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 誰もが経験したことのない日々が続いています。様々な立場、場面の言葉を集めます。明日に向かうための「#コロナを生きる言葉集」。

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