独、45年に温室効果ガス実質ゼロに 違憲判断で前倒し

ベルリン=野島淳
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 ドイツ政府は5日、温室効果ガスの排出量の削減計画を見直し、植林などでの吸収分と相殺して実質排出ゼロにした「カーボンニュートラル」を2045年までに達成すると発表した。従来目標から5年前倒しとなる。

 ショルツ財務相とシュルツェ環境相が記者会見で明らかにした。30年までに1990年比で55%削減する目標を65%に引き上げ、40年までに88%削減する。来週の閣議で正式に決め、議会に諮る。ショルツ氏は「野心的だが達成可能だ」と語った。

 連邦憲法裁判所が先月、温室効果ガスの削減目標を定めた気候保護法について、31年以降の削減措置が十分盛り込まれていないとして、「一部違憲」との判断を示し、22年末までに議会が対処するよう求めていた。

 9月に予定されている連邦議会選(総選挙)では環境対策が争点のひとつになる見込み。最近の世論調査では環境政党の緑の党が支持率で首位になるケースが多く、支持率が落ち込んでいる与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は連立を組む社会民主党(SPD)とともに「環境重視」の姿勢を打ち出す必要があった。(ベルリン=野島淳)