2.7億人「急性飢餓」の恐れ コロナ影響をWFP指摘

新型コロナウイルス

小早川遥平
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 紛争や気候変動などで最低限の食料の入手さえ困難になる「急性飢餓」に陥る人が今年、世界で2億7200万人に上る可能性があることが、国連世界食糧計画(WFP)の推計で明らかになった。今年は昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で飢餓が急激に増えているとして、警鐘を鳴らしている。

 WFPなど16機関が5日に公表した「食料危機に関するグローバル報告書」によると、2020年は調査対象の55カ国・地域で1億5500万人が急性飢餓に陥っていた。過去5年間の調査で最も深刻で、地域別で最多のアフリカは9800万人と全体の3分の2を占めた。主な理由は紛争(9900万人)、経済危機(4千万人)、気候変動(1500万人)だった。

 さらに、新型コロナ感染が収束しない中、「多くの家庭が労働機会の減少による収入減に直面する」と指摘。WFPが80以上の国・地域で独自に推計したところ、今年の急性飢餓人口は2億7200万人に達する恐れがあるという。

 国連は子どもの3割が深刻な栄養失調で、かつ人口1万人につき毎日2人が死亡しているなどの状態を、飢餓の中でも最も深刻な「飢饉(ききん)」と定義している。WFPは新型コロナの影響で今後、飢饉が発生する危険性を指摘。南スーダンイエメンなど、ほぼ飢饉の状態にある国も出ており、緊急の人道支援なしには3400万人が餓死する恐れがあるとしている。(小早川遥平)

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