靴の百年企業マドラス 知り抜いた足形、変革踏み出す時

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根本晃
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 高級革靴メーカーのマドラス(名古屋市)が今年、創業百年を迎えた。洗練されたデザインや伝統の技術で、日本人に合った快適な履き心地を追求してきた業界の老舗に、カジュアル化の波やコロナ禍の逆風が吹いている。創業家3代目の岩田達七社長(70)に、次の時代に向けた「マドラスブランド」の戦略を聞いた。

マドラス 本社・名古屋市中区。1921年、岩田達七社長の祖父が亜細亜製靴を設立。65年にイタリアの靴メーカーのマドラス社と技術提携し、83年現社名に変更。関東・中部を中心に国内19店、海外2店(今年4月現在)の直営店を展開。従業員約300人。岐阜・下呂温泉の老舗旅館「湯之島館」を関連会社が運営。

 ――今年5月、創業百年を迎えました。

 「第1次世界大戦の終戦から3年の創業当時、草履やげたが主流でした。祖父の2代目岩田武七は、これからは日本でも欧米文化が栄えるのではと考え、米国から機械を輸入し、靴の生産を始めました。軍靴を生産した時期もありましたが、第2次世界大戦の終戦とともに本来の民間靴生産に切り替えました。1948年に父が会社を継承し、50~52年には、東京都の靴コンクールで3年連続受賞するなど当初から高い技術で知られていました」

伊マドラス社との提携が転機に

 「ただ、経営は決して順風満帆ではなく、苦労が多かったようです。そこで、父が知り合いから紹介されたイタリアのマドラス社と技術提携を結び、うまく軌道に乗りました。全国の百貨店・専門店で取り扱われるようになり、ブランド名の方が有名になったので、社名をマドラスに変更したのです。イタリアのマドラス社が後に低迷し、商標権を譲渡されたのが弊社の歴史です」

 ――革靴業界をリードしてきました。原動力はどこにありましたか。

 「百年間続けてこられたのは…

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