8月の東京五輪マラソン競技のテスト大会という位置づけの「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」が5日、新型コロナの感染が急拡大する札幌市で開かれた。沿道では観戦自粛が呼びかけられ、ランナーたちは静かな街を駆け抜けた。
五輪の機運醸成も狙って予定されていた市民ランナー2500人の参加は4月に中止が決まった。大会前には、北海道の鈴木直道知事や札幌市の秋元克広市長が沿道での観戦自粛を求めた。
それでも、五輪日本代表のうち4選手らエリート選手が出場するハーフマラソンのスタート地点の大通公園には、午前9時50分の出走を待つ人の姿が見られた。
レース前の沿道の緊張感が好きで、スタートの1時間以上前に来たという札幌市の男性(63)は「一流ランナーの走りを見てみたかった。人が増えてきたら帰ります」。マラソン観戦は初めての札幌市の男性(55)も「密になるほど人は来ないと思った。札幌で五輪が開かれるなら、こんなチャンスは一生ない。ぜひ見に行きたい」と話した。札幌市の女性(76)は日本代表の服部勇馬選手のファン。「走りをひと目でいいから見てみたかった」
ハーフマラソンは五輪と同じコースを使った。選手らは大通公園の周回コースを2周したあと、札幌駅前通を南進し、繁華街・ススキノへ向かった。
コース沿いにある中華そば店の男性店長(58)は「コロナがなければ人がたくさん集まっただろうし、普段より早く店を開けようと思っていた。応援する人が少ないとさびしい」。観戦していた南幌町の男性(31)は「五輪のテストイベントと聞き、興味が湧いた。コロナ禍だが、大舞台のために頑張ってきた選手のことを考えると、五輪はやってほしい」という。
「人並みずらり、びっくりした」
創成川通の給水ポイント付近…
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