近江牛を全県の返礼品に、生産地「待った」 審査申し出

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奥平真也、寺崎省子
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 滋賀県ふるさと納税の返礼品にする「地域資源」に「近江牛」を認定したことに対し、肥育頭数県内1位の近江八幡市が反対し、地方自治法に基づく「自治紛争処理委員の審査」を国に申し出た。県内全市町が返礼品にできることから、同市は「近江牛のブランド価値が低下する可能性がある」と懸念する。

 近江八幡市が4月30日付で申し出を行い、総務省が5月6日に受け付けた。今後、同省は紛争処理委員3人を任命して審査してもらう。90日以内に勧告などの結論を出す。

 県によると、地域資源認定制度は2019年に始まった。地場産品が少ない市町にも、県内の産品を返礼品として活用してもらうのが目的。県は今年4月1日に「近江牛、ふなずし、湖魚の加工食品(ふなずしを除く)」の三つを認定した。総務省の告示に基づき、近江牛を生産していない市町でも返礼品として取り扱えるようになった。

 しかし、県内肥育頭数の3割を占める近江八幡市は「品質管理が徹底されず、ブランド価値の低下の可能性がある」「近江牛の振興であれば(市町ではなく)県がふるさと納税の募集主体となり一元管理するべきだ」と主張。申し出では「本件認定は違法・不当な行為」として審査を求めている。

 県の担当者は「県としても近江牛のブランド力を上げたい。市町同士で奪い合うのではなく、全体のパイを大きくして消費を伸ばしたい」と説明する。

 近江八幡市の小西理市長は「今回の県の地域資源認定は、生産者や関係者に多大な影響を与える恐れがあり、関係市町の同意を得ずにして認定に至ったプロセスは大いに疑問。本来のふるさと納税制度の趣旨に反していると考える」などとするコメントを出した。

 一方、県内2位の竜王町は…

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