赤木ファイル、なぜ国は認めた 「隠す意図ない」の疑問

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米田優人、森下裕介 横山翼 吉田貴司、伊沢友之
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 存在するかどうかも「明らかにできない」としてきた国が一転、赤木ファイルの存在を認めた。ファイルが、財務省ぐるみの改ざん指示の詳細を明らかにする可能性がある。提訴から1年。全面的な開示を求める原告側に対し、国がどこまで応じるかが、今後の裁判の焦点だ。国会で開示を求めてきた野党も追及の姿勢を強めている。

 「一歩進んだと思う。実際にあるんだ、夫が残したものがまだ残っていたんだ、と安心した」

 公文書改ざん問題をめぐり、自死した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん(当時54)の妻・雅子さん(50)は6日、取材に応じ、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 だが、この日にファイルの内容までは開示されなかった。「ファイルそのものが出てくる可能性もゼロではない、と弁護士と話していたので、それがないのは残念」としつつ、「誰に何を言われて(改ざんを)やったのかはちゃんと明らかにしてもらわないと、夫が浮かばれない」と訴えた。

 原告側がファイルの開示を繰り返し国に求めてきたのは、俊夫さんが改ざんの経緯を記録したとされるファイルによって、財務省内の具体的な指示のやりとりが明らかになり、俊夫さんが「改ざんを強いられた心理的負荷」の強さを立証できる、と考えたためだ。

 俊夫さんの当時の上司は、雅子さんにファイルの存在を明かした上で「これ見てもうたら、どういう過程で(改ざんを)やったかというのが全部分かる」などと伝えたとされる。原告側は、この元上司がファイルの存在について語った音声データを、証拠として大阪地裁に提出。いつ、誰が、どのような言動で俊夫さんに改ざんを指示したのかがわかれば、裁判所の慰謝料額の判断にも影響するとして、ファイルの開示を求めてきた。

 一方で国側は、財務省が20…

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