連休明け、つらい? 精神科医から10代のみなさんへ

構成・及川綾子
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 大型連休が終わり、休みがいっぱいあったはずなのに、疲れていたり、つらい気持ちを抱えたりしている子はいませんか。子どものこころ専門医の井上祐紀さんから、10代の子どもたちへのメッセージです。

疲れの自覚 恥ずかしくない

 大人から「十分休んだでしょ」と言われても、「疲れているな」と感じている子はいませんか。図書館や公園など身近な場所にも行けず、家にしか居場所がなかった子もいたでしょう。ご家族と適度な距離がないと互いにイライラする場合もあり、かえって疲れがたまってはいませんか?

 そもそも10代は友だちなど横のつながりが成長にかかせない時期で、親と長い時間一緒にいるとイライラするのは自然なこと。1人で過ごす時間も必要で、その時間がなければ、自分を休めたとは言えないかもしれません。

 朝起きられなかったり、食欲がなかったり、疲れた時やつらい時に体がサインを出していることもあります。連休中に出されていた課題に対して、やる気が起きずにできなかったら、それがSOSのサインかもしれない。疲れを自覚することは、ちっとも恥ずかしいことではありません。

SNSは秘密を守れる友だちとだけ

 サインに気づいたら、心の健康を守るために、外からの刺激をシャットアウトし、自分を休ませてほしいです。休みには、苦しんでいるものから離れて、自分を安心・安全な環境に身を置くという重要な意味があります。SNSは多くの人が見るところへの発信はやめ、秘密を守れる友だちとだけつながるのを勧めます。学校に行かないという選択が必要な子もいて、私は「自主休校」と言っています。

 病気やけがをしているわけではないなら、休むタイミングは難しいですよね。1~2週間以上、自分のパワーが落ちている状態が続いているなら、短い休みを取ることを考えてもいいのではないでしょうか。無理を重ねて1人で我慢し続けると、休むには「遅すぎる」タイミングとなってしまいます。

自分にダメ出しをしないで

 そして、決して「私が弱い人間だからだ」と、自分にダメ出しをしないでください。

 つらさや苦しさを感じたら、まずは自分に何が起きているのかを整理するために、起きた出来事▽抱いた感情▽結果から生まれた変化――の三つを書き留める。それから、信頼できる相談相手を探しましょう。相談相手はあなたの気持ちを受け止めて共感してくれて、解決に向けた窓口になってくれる人がふさわしいです。親や先生など身近な大人が候補になるでしょう。友だちの中から探してもいいですが、ネット上の知り合いは避けた方が安全です。口が軽い人や結論を押しつけてくる人は相談相手として不適切なので、離れましょう。専用の相談窓口を利用する手もあります。

 相談相手が簡単には見つからない、相談してもうまくいかないというときも、相談することを諦めないでください。本来、子どものSOSに気づいてあげるのが大人の役割です。親に心配をかけたくないとか、大人の期待に応えようなどと考えて、我慢して誰にも相談しないと追い詰められてしまいます。それだけは絶対に避けてほしいと思っています。(構成・及川綾子)