権威もお金も見えてこない 北の国から「邦さん」の素顔

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田島知樹
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 3月に88歳で亡くなった俳優の田中邦衛ドラマ「北の国から」を演出した杉田成道(77)は親しみを込めて「邦さん」と呼んできた。「得がたい俳優でした」。その演技には、自然とにじみでる庶民性があったという。

 「邦さんの後ろに権威はない。お金も見えてこないんです」。普段着のジャージーからよそ行きのジャージーに着替える。銭湯が大好きで、どこにでもいそうな人。「どんな人にも裸になれるんですよね」

 ありのままの庶民性は、テレビ画面を通して親しみや温かさとなった。演技することに慣れ、周りにどう見られるかを意識する俳優には、なかなかできることではないという。

 この特徴は主演した「北の国から」で生きた。「僕らが表現したかった土の感覚にぴったりでした」と杉田。「邦さんは何もしないで立っているだけでいい」と何度も伝えたという。

 一方、知的で繊細な人でもあ…

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